登山を始めるまでは熊対策用の鈴(熊ベル)が賛否両論とは知りませんでした。
登山者の熊遭遇事例と、過去の熊襲撃事件について、熊と遭遇した場合の対処も自分用にメモしてます。
スポンサーリンク熊対策の鈴は効果ある? 登山者の熊遭遇事例、熊襲撃事件、熊撃退スプレーは必需品かも

僕が登山を始めた時の印象は、想像以上に熊よけ鈴を付けてる人がいるんだなと思いました。
だいたい3割~4割くらいの人が付けてるように感じます。
付けて効果があるのかないのか、ネットで調べても賛否両論でした。
熊を寄せ付ける場合もあれば、熊が逃げる場合もあるとか。
結局どっちが良いのか分かりませんが、いろんな事例から思う事をこの記事にメモしてます。
私が購入したの理由は『風鈴みたいで良いな~』という軽い考えです。
ちなみ購入したのはこちら
音が多きめで評価も良いし気に入ってます。(Amazonが一番安い)
鈴が逆効果になる場合
- 人間が餌だと学習した熊
- 人間は恐くないと学習した熊
- 人間が餌を持っていると学習した熊
このような熊に対しては逆効果ということもあるそうです。
自分が熊の風下にいた場合は存在に気付かれないかもしれないが、鈴の音で逆に自分の存在を知らせてしまい、襲われる可能性があるとか。
自分は熊ベルを付けていなくても、近くに付けた人がいる事も多いと思います。
問題は一人でいる時ですが。
最も危険なのは、自分も熊もお互い気が付かずにバッタリ遭遇してしまった場合のようです。
そうならない為にはやっぱり熊ベルですかね。
登山者が『熊を見た・遭遇した』事例はかなり多い
熊は基本的に人間に気が付くと逃げて行くらしいです。
YAMAPなどの登山活動を見てると、熊と遭遇した、熊を見たという人が結構います。
多さに驚きました。
登山経験者の職場の方にも「熊を見た」という話しを聞きました。
ですが登山者が熊に襲われたという話はほとんど聞きません。
なので熊は人間に気が付いたら逃げて行くというのは正しくて、熊鈴は有効と考えて良いと思います。
YAMAPで熊に遭遇した人の記事(最近の日記から)
日付 | 記事 | 都道府県 | 山 | 内容 |
---|---|---|---|---|
2020/11/05 | YAMAP | 山梨県 | 大マテイ山 | 熊鈴携帯、熊がすごい勢いで逃げて行った。 |
2020/11/03 | YAMAP | 福島県 | 御霊櫃峠 | 熊と遭遇し、林の中に去って行った。 |
2020/11/01 | YAMAP | 岩手県 | 真昼岳 | ホイッスル、カネキャップ、スズなどの音にも動ぜず、木の実を食べていた。 |
2020/11/01 | YAMAP | 群馬県 | 剣ヶ峰山、武尊山 | たぶんこちらには気づいてない。武尊はクマの目撃情報が多いようです。 |
2020/10/31 | YAMAP | 栃木県 | 男体山(裏男体山林道起点) | 熊との遭遇(今年2回目) |
2020/10/11 | YAMAP | 群馬県 | 黒檜山(赤城山) | 熊鈴未携帯、熊と目が合った瞬間熊が逃げて行った。 |
2020/8/22 | YAMAP | 石川県 | 白山 | 熊鈴携帯、一瞬目が合った後熊が逃げて行った。 |
2020/8/02 | YAMAP | 群馬県 | 至仏山・小至仏山 熊 | 小熊でしたので親熊登場前に退散しました。 |
このブログ記事は2020/11/06に書いてますが、最近の活動日記をちょっと探しただけでこれだけ出てきました。
まだまだありそうですが疲れて止めました。
こんなにたくさんあるとは…。
登山やめようかな・・・。って思いませんか??
これらの活動日記を読んでると分かるのは、熊はこちら(人間)に気が付くとほとんどの場合が逃げて行きます。
やっぱり熊鈴は有効なんだと思います。
熊が人間に気付いても全く動じないパターンもあるようです。(11/1の記録)
人間に驚かない熊は、人間慣れしてしまったんですかね。
以前に比べて登山者の数はかなり増えているようなので、熊もだんだん人間に慣れてしまったんだと思います。
熊遭遇率も年々増えていきそうです。
熊撃退スプレーって必需品では?と思えて来ました。
2009年9月19日に登山者が被害にあった大きな事件、『乗鞍岳クマ襲撃事件』がありますが、これについては後半に書いてます。
熊撃退スプレーは必需品かもしれない
これだけ熊遭遇の話を知ると、熊撃退スプレーは必需品なのかと思えてきます。
良さそうなものを探してみました。
安すぎるもの、容量の少ない物はダメなようです。
焦って届かない距離で噴射してしまい、容量が足りなくなって逆に熊を興奮させるだけで終わってしまう可能性もあるとか。
大きすぎるものは携帯性が悪くて重いし、評価がイマイチでした。
地元のショップで探してみたら価格は10500円、容量は十分ありそうでしたが大きすぎて、携帯するにはかなり邪魔になりそうなものでした。
いつものようにネットで良さそうなものを探しましたが、やはり結構高くてまだ購入するか悩んでいます。
ヤマハックで紹介されていた物で、携帯性・容量・専用ケースも付いて最も良さそうだったものがこちら
『熊撃退スプレー 中型 ホルスター付 (全国の複数の国公立機関・地方自治体正式採用品) B-609-CS』
専用ホルスター(ケース)付き。
直径38mm 長さ172mm 重量163g / 内容量105g / 噴射距離約5m/連続2〜2.5秒。
軽くて携帯性も悪くないので良いと思いますが、連続2〜2.5秒なので外せませんね。
評価も高くて良いのですが、売り切れ・在庫なしばかりでなかなか購入できません。
これが欲しいですが、うーん高い!悩む!
お財布に余裕があればもっと良さそうな物が次のものです。
『UDAP 熊撃退スプレー ホルスター付 (アメリカ森林警備隊採用品)正規輸入品 [並行輸入品]』
こちらも評価が高く、最初のB-609-CSに比べると性能が良いです。
内容量224ml、9m先まで届きます。
安心したい場合はこちらの物が良さそうですが、高い!
楽天(12,827円)よりAmazon(8,800円)が安いようです。
この記事の作成中に品切れになってしまいました・・・。
熊撃退スプレー、売れてますね。
2009年9月19日 登山者が被害にあった『乗鞍岳クマ襲撃事件』狂ったように暴れる熊
ニュースで大きく騒がれた事件がありました。
ウィキペディアに詳しく書かれていますが、この事件について簡単にまとめた内容です。(長くなりましたが)
- 岐阜県と長野県の県境に位置する乗鞍岳(のりくらだけ)で発生した野生のツキノワグマによる襲撃事件
- 乗鞍岳に属する魔王岳の登山口付近にある、畳平バスターミナルで事件が起こった
- 登山口付近には1000人以上もの観光客
- 観光客の1人男性Aはカメラで風景を撮影していたところ、全速力で猛スピードで下ってきた熊に襲われた
- 熊は登山道に移動し、女性登山客Bを攻撃
- 周囲にいた登山客らは、熊に石を投げるなどして女性Bを助けようとしたが、熊は落ち着く気配がない
- 男性Cは女性Bを救出すべく杖で熊の頭を殴るが、それが原因で熊を刺激、今度は男性Cが反撃された
- 熊はCの顔面に向かって前脚を強く振り下ろし、Cは歯と右目を失う重症
- 宿泊施設「銀嶺莊」を経営する59歳の男性Dと銀嶺莊の男性職員Eは熊が観光客らを襲う光景を目にすると、共に熊の至近距離まで接近し、音を立てるなどして熊の注意を逸らそうとした
- 熊はDとEに襲いかかる
- Dの息子FはDを襲い続ける熊を力一杯蹴り付け、Dを助けようとした
- Fに対し熊が反撃しようとしたその瞬間、警備員が運転する軽トラックが、Fと熊の間に突然入ってきて助かる
- バスターミナルの建物内には、現場にいたおよそ100人もの観光客が避難していたが、狂ったように暴れる熊はバスターミナルの正面玄関に突進
- 入り口は熊の侵入を防ぐために、机や椅子などでバリケードは作っていたものの、バリケードを破壊
- 大勢の人々が殺到するバスターミナル館内に侵入
- 再び暴れ、熊はその場にいた女性のバス運転手の左耳に噛みつき、重傷を負わせた
- 女性から熊を引き離そうとした従業員ら3人も、引っ掻かれたり噛みつかれたりして負傷
- ターミナル館内で働く職員Gは、消火器を噴射
- 熊は消火器による攻撃に驚き、食堂の隣にある土産物屋へと逃げた
- Gはとっさに、シャッターを閉じ、熊を閉じ込めることに成功
- この事件により10人(重症3人・軽症7人)が負傷したが、奇跡的に死者はなし
- 一説にはそれ以上の負傷者がいるとされている
- 騒動を起こしたツキノワグマは、事件発生のおよそ3時間40分後、駆けつけた高山猟友会丹生川支部のメンバー4人によって射殺
- 熊の年齢は21歳と高齢のオスのツキノワグマ
- この事件の特徴は、熊が事件発生当初から異常なほど落ち着きがなく、人間に対して全く怖がらずに、片っ端から襲い続けたこと
- 本来ツキノワグマは人間を恐れ、人間を攻撃する特段の理由がない限りは興奮しない習性があるが、当事件ではその正反対
- 野生の熊の場合、メスは子グマを産んで育てるため、敵と戦う習性が強いが、今回現れたのはオス
- 人間の食べ物を狙う目的で現れたなら、警備員が必ず気付くとのことで、通常とは出没原因が違うことが判明
- 最初に目撃したのは、初被害者Aではなく、山道を走行するバスの運転手であった
- 最初に目撃したバスの運転手の証言では、観光客もいた大黒岳(魔王岳とは別の岳)の頂上から熊が駆け下りていて、その時から明らかに興奮しており、走るのも高速であったとのこと
- つまり、バスから熊が目撃されるよりもさらに前に、何らかのきっかけがあって熊が情緒不安定となった可能性が指摘された。
- 野生動物の研究者である森元萌弥によると、元々大黒岳にいた熊が人間と出会い、その際に人間が驚いて叫んでしまったため、熊は驚いて大黒岳から逃げ、山を下って魔王岳の登山口付近まで、慌てて移動したのではないかと推測。熊は人間に驚かされると興奮し、人間を敵と捉えてしまう傾向もある
参考:ウィキペディア
恐ろしいですね。
本来臆病で逃げ出す熊ですが、人間が叫んだりなどで興奮させてしまい、情緒不安定にさせてしまうとダメなんですね。
熊と遭遇した時の対処方法はしっかり覚えておきたいです。
熊と遭遇しないためには? 遭遇した場合の対処
これはしっかり覚えておきたいのでここにメモします。
熊と出会わないために
- 鈴やラジオなど音が出るものを携帯する
- 熊が好む場所に近づかない(やぶ、見通しの悪いところなど)
- 早朝や夕方の行動は避ける(熊の行動が活発な時間帯)
熊と遭遇した場合の対処
- まず、驚いて大声を出さないことが大切。悲鳴を上げない
- クマがこちらに気づいていない場合、気づかれないようにクマを見ながら静かにゆっくりと避難(急な動きはクマを興奮させる)
- 走って逃げると追いかける習性があるので、熊に背を向けず!ゆっくり立ち去る
- 小熊を守ろうと親熊が襲ってくるので、小熊には絶対に近づかない
- 熊が近づいてくる場合は、こちらが人であると認識していない可能性がある
- こちらが人であると理解させるために、石や倒木の上に立って、大きく腕を振りながら穏やかに声をだす
- 人だと気づいても近づいてくる場合、石や倒木の上に立ち、自分を大きく見せて大きな声や音を出して威嚇する
- 2人以上いる場合は、必ずまとまって行動する
- クマと突発的に遭遇した場合はあわてずに、ゆっくりと両腕を大きく振りながら、穏やかに声をかける
- クマが突進してきた場合の多くは、威嚇のための突進で、途中で止まって後退する場合が多い
- 突進が止まらず、3~5mの位置まで接近してきた場合、クマ撃退用スプレーをクマの顔に全量を一気に噴射(風向きに注意)
- 襲われた場合、うつ伏せになり、手で首・頭を守り、ザックで背中を守る